海外移住しやすい職種は?

本サイト一番最初の投稿で、海外移住するに当たって1番大切なこと、2番目に大切なことはそれぞれ

  1. ビザ・永住権等の、合法的に滞在出来るためのステータス
  2. 現地で生活するために必要なお金、あるいは現地でお金を稼ぐための仕事

と書きました。

本記事では、海外移住に必要なステータスを取りやすい、あるいは現地でお金を稼ぎやすい職種について書きます。他の記事と比べて主観が多めなので、あしからずご了承ください。

基本的な話

なぜ永住権等のステータスが存在するのか

日本人が外国に滞在するための永住権・ビザ等のステータスや制度はなぜ存在するのでしょうか。色々理由があると思いますが、突き詰めると大半のステータスの存在理由は以下のどちらかです。

  • 自国にお金を落としてくれる(消費、税金支払い、投資)人を呼び込む
  • 自国に不足している労働力を呼び込む

つまり、以下のような人は歓迎されません。

  • お金を持っていない
  • 自国で労働者が余っている技術・能力しか持っていない
    • 自国民の雇用を奪ってしまうので

どういう人が望まれているのか、ビザの種類毎に

本サイト立ち上げ直後に、以下の記事を書きました。

その中で、本サイトでは主に以下のビザを扱うと書きました。

  • 起業家向けビザ
  • フリーランス向けビザ
  • リタイアメントビザ

それぞれのビザの種類毎に、どういう人がその国に望まれているのかを考えてみます。

起業家ビザ

「起業家ビザ」あるいは、法人設立→就労ビザの場合、設立した企業が

  • その国に沢山の税金を払ってくれる
  • その国に沢山の雇用を生み出してくれる
  • その国で需要が多い製品・サービス・技術をその国にもたらしてくれる

のが望ましい状態です。そのため、

  • ちゃんと事業を行って現地で利益を出す
    • さらには、現地の人を雇用する
  • 現地で需要>供給となっている製品・サービス・技術を提供する

のどちらか、あるいは両方を満たす会社が、その国にとって望ましい会社です。

フリーランス向けビザ

次に「フリーランス向けビザ」ですが、こちらは実は以下の二通りあります。

前者の場合、起業家ビザと状況は大体同じで、

  • 現地で需要>供給となっているサービス・技術を提供する

というフリーランスの人が望ましいです。

一方、後者の場合、現地に金を落としてくれる

  • リモートで安定的な収入がある

という人が望ましいです。

リタイアメントビザ

リタイアメントビザの場合は話は簡単で、お金を落としてくれる人を求めていますので、

  • 一定額の年金があること
  • リモートでも安定的な収入がある(フリーランス向けビザと同様)

のどちらか、あるいは両方が望ましいです。

具体的な職種

では、具体的にどんな職種の人が、そうしたビザ・ステータスを取りやすい(その国にとって望ましい人)のでしょうか。

リモートでも安定的に収入が得られる職種

プログラマー、デザイナー

パソコンで作業が完結するこれらの職種は、日本国内でもリモートワークが一番進んでいる職種でしょう。既に日本でリモートワークをしているこれらの職種の人は、ビザさえあれば海外に移住するのも比較的すんなり出来ると思います。

若い人であれば、独学・あるいはオンラインのスクールなどに通ってこれらの職種を目指すというのも良い選択肢です。

ある程度年齢がいっている人(30代後半以上)は、いまからこれらの職種に転職するというのはあまり現実的では無いかもしれません。ただ、プログラミング・デザインの技術を身につけておくのは色々な場面で応用が利くので、基礎的な部分を押さえておくのはお勧め出来ます。

以下、プログラミング、デザインでそれぞれお勧めのスクールを1つずつ挙げておきます。

RUNTEQ は、Web 開発者に特化したプログラムで、特にスタートアップなどの少人数企業に就職を希望する人が主な対象です。かなり対象者を絞っている「尖った」サービスですが、その対象に当てはまる人であれば間違いなくお勧め出来ます。

プログラミングスクールといえば【RUNTEQ】

デジタルハリウッド STUDIO by LIG は、デザイン会社の LIG が運営しています。LIG といえば、デザインよりも面白ブログの方が有名かもしれませんが、本業のデザイン会社としての質も高いです。そうした LIG が運営に携わることで、ウェブデザインの現場に即した技術が身に付くと思います。

現役クリエイターによる直接指導!Webクリエイタースクール【デジタルハリウッド STUDIO by LIG】

IT・ウェブ開発は私の本業なので、この辺はいくらでも書くネタがあります。その他のお勧めスクールなどは、別途記事にしようと思います。

経理・事務等のバックオフィス、秘書

経理・事務等のバックオフィスや秘書・アシスタントもリモートワークが進んでいる職種です。

特に経理関係の知識は、業種を問わず使えますし時代に流される部分も少ないため、プログラマーやデザイナーには向いていないと思う方であれば、勉強する価値はあると思います。

私自身、小さな会社をやっているのですが、経理・事務はリモートワーカーに外注しています。

カスタマーサポート

カスタマーサポートもリモートワーク化、外注化が進んでいる領域です。

ウェブサービスのカスタマーサポートであれば、パソコンだけで完結しますし、電話対応が必要なカスタマーサポートも、専用サービスや IP 電話などで対応可能なケースが多いです。

ブロガー、YouTuber (ハードル高め)

前提として、ブログや YouTube だけで生活できる収入がある人は極わずかという完全なレッドオーシャンですが、ブロガー、YouTuber は場所を問わないのでトライする価値はあるかもしれません。

海外生活を扱ったブロガー・YouTuber は、日本国内で活動している人よりは少ないので若干有利とも言えますが、そもそも海外移住の前の日本にいる時点である程度の収入が得られていないと、ビザは取得出来ないという「鶏と卵」問題があります。

現地での需要が高い職種

プログラマー等、IT系の職種

IT系の職種はどの国でも人材が不足しているため、現在そうした職種についている人であれば、海外でフリーランスのビザを得る、あるいは現地で法人を設立して就労ビザを取得する、というのも比較的やりやすいです。

リモートで日本のお客さんの仕事をやるのであれば英語力はあまり必要ありませんが、現地のお客さんの仕事をしたり、あるいは現地の人を雇うのであれば、英語(あるいは現地語)は一定以上は使いこなせる必要があります。

ビジネス英語、あるいはITに特化した英語を事前に学んでおくと良いと思います。

寿司職人・日本料理人

日本食が海外で人気を得るようになってからかなり経ちます。現地の職人・料理人がやっている日本食レストランもありますが、やはり日本人の寿司職人・日本料理人の需要は高いです。

そうした職種に必要なのは、料理の技術ももちろん大切ですが、「日本人であること」という点も結構重宝されます(※)。現地のお客さんの中で、細かな味の違いが分かる人というのはかなり少ないのに対して、働いている人が現地人なのか日本人なのか、というのは割とすぐ分かるからです。

※: 人種差別する意図はありません。日本人が働いているお店の方が「それっぽい」雰囲気がでるためお客さんに好まれる、という需要と供給の話です。

日本で調理師免許を持っていれば、資格としては全く問題無いですし、そうでなくても日本料理店や寿司屋で調理経験がある人であれば、現地のお店での就職の可能性も高まります。

番外編: 意外と移住しづらい職種

不動産賃貸: リモートで完結しない事が多い

不動産を購入し、それを人に貸して家賃収入を得るという方法は、定期的にお金が入ってきて良さそうな気がします。

ただ、実際には、物件の補修の際の立ち会いその他で物件に足を運ぶことが多く、その辺りを完全に任せられるくらいに事業を仕組み化しないと海外移住は難しいです。

そもそも、不動産収入だけで生活するには、それなりの額の不動産を購入する必要があるので、本サイトの対象読者からは少し外れるかなと思います。

日本語教師: 需要<供給

日本でも海外でも、英語圏出身の若者が英語教師をしている例をよく見ると思います。そうした英語教師の人達の多くは英語教師の資格を持っていません。

英語を学びたいという需要は全世界で高いので、英語圏出身=英語が流暢に話せるだけでも、英語教師となることが可能です。もちろん、英語教師の資格を持っていたり、教師経験が豊富であればその分給料も高くなります。

一方、日本語を学びたいという人の需要は英語に比べるとかなり少ないです。従って、海外の日本語学校で日本語教師として働くには、単に日本人であるだけではなく、日本語教師としての資格や教師経験が必要とされます。

まとめ、とか

こうして書いてみると、やはりIT・デザイン系の職種が、海外移住しやすい職種だなと改めて思いました(※)。

次が寿司職人・日本料理人でしょうか。1〜2年の専門学校、あるいはもっと短い数ヶ月〜半年のコースでも十分かもしれません。また、ホームパーティーとかで寿司を作って上げると外国の人は喜びますので、実際にその仕事に就かなくても通う価値はあるかもしれません。

※: 自分自身がその業界にいるため、バイアスが入っているかもしれませんが。

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