南米の大国であるブラジルにもリタイアメントビザの制度がありますので、今回紹介します。条件もあまり厳しくありませんので、南米に興味のある方にとっては選択肢となると思います。
概要
- 2,000ドル/月(約22万円)の収入が必要
- 年金だけでなく、他の収入も合算可能
- 2年間有効、更新可能
- 2年以上ブラジルを離れていると失効する
- 年齢制限は明記されていないが、年金受給者が対象者と記載されている
- 就労不可
詳しくは、以下のページを参照して下さい。
- 在東京ブラジル総領事館のページ: Consulado-Geral do Brasil em Tóquio
- 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用 | ブラジル – 中南米 – 国・地域別に見る – ジェトロ
取得の方法
流れ
- 日本で必要な書類を集める
- オンラインで申請
- 最後のページを印刷する
- 「復元コード」を控えておく
- ブラジル領事館にてビザの申請
- 大使館ではビザ関連の業務は行っていませんので注意して下さい
- 申請が許可されたら、領事館にてパスポート・ビザの受け取り
- ブラジルへ渡航
- 外国人登録等
以下のページも参考にして下さい。
Consulado-Geral do Brasil em Tóquio
必要な書類
上述の総領事館のページに記載されていますが、転載します。
- 有効なパスポート
- 写真1枚
- オンライン申請書(記入方法)
- 海外旅行保険証券のコピー
- 入国手段を確認できる書類(航空便の予約確認書)
- 氏名、予約番号、航空会社名、飛行機便名、ブラジルへの到着空港名、日付、運賃が記載されたもの
- 無犯罪証明書
- 家族関係、両親名、出生地を確認できる書類のコピー(婚姻証明書、出生証明書または戸籍謄本)
- 年金受給証明書オリジナルとそのコピー
- 銀行発行の送金手続承諾証明書
- 月額US$2,000相当もしくはそれ以上の金額が、ブラジルへ送金の実行がなされる旨、明記された書類
- 日本以外の国籍者の場合、在留カード原本とその両面コピーまたは有効な日本滞在ビザのコピー
- 査証料 13,000円
補足
2019年に制度が改正されている
ブラジルにおけるビザ関係の制度は2019年に大きく改正されており、リタイアメントビザに関しても変更が入っています。主な変更点は以下の通りです。
- 以前は年金収入のみで基準金額を満たす必要があったが、今は他の収入も合算可能
- 改正後は、年金受給者だけでなく遺族年金受給者も対象(夫を亡くした方など)
必要な金額が「6000レアル」、「永久査証(永住ビザ、permanent visa、VIPER)」等の記述がある記事は全部改正前の情報ですのでご注意下さい。
ブラジルについて
最後に、ブラジルという国について簡単に紹介します。
広大な国土
ブラジルは世界で5番目に広い国です。リオデジャネイロ、サンパウロのような大都会もあれば、アマゾン川流域の熱帯雨林に覆われた地域もあり、個人にあった移住先を選べるのも魅力の一つです。
南米最大の経済大国
ブラジルは南米一の経済大国で、近年は若干低迷していいるものの世界全体でも10位前後に位置します。貧富の差は大きいですが、全体としては比較的豊かな国であり、都市部に住むのであれば生活に困ることは無いと思います。
日本人・日系人も比較的多い
南米最大の経済大国ですので日本企業が多数進出しており、サンパウロには(現在は東洋人街と改名されていますが)日本人街もあります。
海外に移住する人の中には、完全に現地の生活に溶け込む方もいますが、大半の人は多かれ少なかれ日本の生活様式を残しながら海外で暮らします。そうした時に日本人や日系人のコミュニティ、あるいは日本の食材などが買えるお店などがあると心強いです。
治安はあまり良くない
ブラジルですが、全般的には治安が良くありません。以下の外務省のページで概要が分かるかと思います。
以下のブロガーさんのページもわかりやすく情報がまとまっていました。
ブラジル治安・コロナ危険情報2021年最新!旅ブロガーが教える注意点と9つの安全対策 – 子連れ旅ブロガーmariのオハヨーツーリズム
とはいえ、ブラジルは広い国ですし、全ての都市・地域が危険というわけでもありません。ブラジルは貧富の差が大きい国と書きましたが、一般的に富裕層が住む地域であれば治安も良いです。
いずれにせよ、移住する場合には事前に入念な調査をすることをお勧めします。命より大切なものはありません。
まとめ
南米の大国であるブラジルにもリタイアメントビザがあります。条件も厳しくないので、南米へ移住したい方にとっては選択肢となります。本記事ではあまり触れませんでしたが、北米の人のリタイア先としてはカリブ海諸国などと並びメジャーな国です。
ただ、ブラジルは経済的にもそれなりに発展していますが、貧富の差も激しく、治安が悪い都市・地域も沢山あります。移住にあたっては、安全な場所を選ぶ必要があります。